タケストリーム<トロント⑥>
ツアーガイドといっても
いくつかの種類がある。
自分がやっていたガイドは
『ドライバーズガイド』
といって、運転しながらガイドするガイドだった。
このドライバーズガイドは
車の大型免許があるお給料がグンッと上がる。
国際免許でガイドしていた自分だが
現地で大型免許に挑戦することになった。トロントではFライセンスといって
このライセンスを取得すると
24人以下のバスや救急車を運転することが出来る。
資格を取得するには
「ペーパーテスト」を受け
合格すると「実施テスト」だ。
今日はこのペーパーテストの体験談を記す。
カナダのペーパーテストは
一人1台コンピューターを渡され
制限時間内に答える方法だった。
日本人だった自分は
辞書の持込が許可されていた。
英語ばっかりの問題で
訳すだけで、時間が終わってしまう。
そこで考えた自分は
虎の巻を購入し
この単語が出たら、コレは○
この文字から始まったら、コレは×
という風に、全て統計を出して回答する作戦に出た。
この統計データーを小さな紙に書き持込OKの辞書に忍ばせた。
そして
「Mr. TakeoAkutsu」
と名前が呼ばれ、
コンピューターの前に着き
テストが始まった。
快調に問題を答えていく。
スラスラスラ・・・
(うん。いけそう・・・)
そして10分後
いきなりコンピューターの電源が切れた。
「ブチッ!」
そして
50人くらいの受験者がいる試験会場にこんな言葉が響いた。
「You are cheating!」
そして試験官のおばさんが
コッチを指差している。
受験生達がいっせいにコッチを見る。
そして、強制退場させられる。
当時の自分は「cheating」の意味が分からなかったが
どんな意味なのか、その場の雰囲気で理解できた。
そして自分が叫ぶ言葉は一つ
「No~!」
そして、別の試験から事情を説明させられ
「ちゃんと勉強して1ヵ月後に来い!」
と言われた。
たしかに、統計データは見ていたので
無罪か有罪かと言われれば、
「有罪」であった。
しかし、反省なんてしている時間はない。
1ヶ月間なんて待ってられない。
そして、3日後の試験会場には
その時の、女性試験官と自分がいた。
「また来たな」っていう顔をしてコッチを見ている。
今度の自分は少し違っていた。
統計データーを全て丸暗記していた。
そこに「交通ルール」も「持込OKの辞書」もなかった。
どっからどう見てもカンイングしようがない。
そして試験が終わり、その日のうちに
見事、試験が合格し
次の実施テストに進む事が出来た。
(試験会場はたしかここだった?↑)
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メガジャパンは電話回線を増やし、
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<例>
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タケストリーム<トロント⑤>
ツアーガイドの仕事は
大きく3つに分かれる
①ミート(お客さまを空港にお迎えしてホテルなどに送る)
②ガイド(市内や名所などの観光をまわる)
③センド(お客さまをホテルにお迎えして空港に送る)
新人のころは①や③の仕事がほとんどだ。
仕事をして約1ヶ月くらい経ったころである。
その日のお客さまはVIPで
リムジンで空港までお迎えに上がらなければならなかった。
いつも洗車は機械で済ませていたが
この日は天気も良く
時間が空いていたので
手洗いしワックスがけをしていた。
しかし飛行機が
1時間以上早く空港に着いてしまった。
油断していた自分は
あわててお客さまを迎えに行く。
お客様の名前をマジックでA3くらいのファイルに書き
その紙を上に持ち上げお客さまを探す。
なんとかお客さまとお会いして、
無事にお客さまをホテルに送り届け、
その日の任務は終了した。
しかし、車の左側にいる人はみんな
コッチをみて笑っている。
それは、真っ白なワックスが黒のボディーにしっかり残っているからだ。
慌てていた自分は
ワックスをふき取ろうと思っても
カンカン照りな太陽の下では
ワックスが固まってしまい取れない。
そして
VIPのお客さまを待たせるわけには行かない。
しかたなくとった手段は
お客さまが見られる右側だけを
必死にふき取り、お客さまを左側に行かせない作戦を取った。
この作戦は見事に成功し
お客さまにはバレナかった。
しかし
会社に帰って怒られたのはいうまでもない・・・
タケストリーム<トロント④>
トロントではツアーガイドの仕事をしていた。
ナイアガラの滝やトロントの市内観光の案内だ。
半分以上が日本人のお客さまだった。
勤務先の会社がこの右側の赤いレンガの建物だ。
ここにはいろんな国籍の人がいて
アラブ系の人、中国系の人などなど。
そして、行った初日から厚さ15cm以上はある分厚いファイルを渡され
暗記しなければならなかった。
お客様から
「ここにはどのくらいの期間住んでいるの?」
と質問されたら
「3年」
と言わなければならないマニュアルがあり
カナダに行って1ヶ月の人間が
いきなり
3年住んでいるというネイティブにならなければならなかった。
その為、必死でファイルを暗記した。
しかしお客さまは(特に日本人のお客さま)
1ヶ月しか住んでいない表面はネイティブな自分にどんどん質問してくる。
「ここの名産は何ですか?」
「トロントで美味しいお店はありますか?」
などなど
食べたこともない食べ物や
行った事もないレストランを
マニュアルどおりに答える。
それでもお客さまは何を聞いてくるか分からない。
一番の珍質問は
トロントタワーの説明をしているとき
「このタワーの高さは553.33mで自立式(支持構造のない)の建築物としては世界で最も高い塔です」
(※2007年にその記録は破られてしまった)
と説明していた。
すると
「重さはどのくらいですか?」
・・・!?
お・も・さ・・・
☆△○・・・
「そんなのネイティブでもわからね~」
と思いながら、
「勉強不足です」と答えていた。
そして何より困ったのが
英語である。
カナダ人には頑張って英語を話し
伝わらなくてもジェスチャーや絵を描いて何とか伝えていた。
しかし、日本人のお客さまは
1ヶ月しか住んでいないネイティブな自分をペラペラだと思い込んでいる。
その時ばかりは
カナダ人と会話しないように
頑張って消極的になっていた。
こんな感じで
トロントでの仕事が始まった。