【正しい結露対策】誰でも簡単にできる方法を紹介
掲載
多くの方の悩みの種の冬場の結露。掃除が大変なだけでなく、健康被害に発展するおそれもあります。
ここでは結露がもたらす被害を知り、簡単にできる結露防止対策を解説しています。
窓の結露がひどい!
冬に暖房をつけていて、窓が水滴でびっしょり。
皆さん、経験ありますよね。毎朝結露の拭き掃除で大変な思いをしている人も少なくないはずです。結露を吸収するグッズを窓回りに設置してなんともカッコ悪い感じに嫌な気持ちになっている人もいることでしょう。
2023年YKKAP株式会社が500人に行ったアンケートによると、77%もの人が窓の結露を経験し、そのうち68%が窓の結露に対して悩んだことがあるそうです。
結露はお掃除が大変なだけでなく、その他の面でも「暮らしの質」を低下させる原因にもなりますので、できるだけ結露の悩みからは解放されたいものです。
そのために、まず結露がどのようにして発生するのかを知り、結露による被害はどのようなものがあるのかをしっかり知りましょう。
結露の原因
「結露」は暖かく湿った空気が冷やされて空気中の水蒸気が水滴となってしまうことです。
空気は温度が高ければ水蒸気を多く含むことができます。暖かい空気がガラスや壁など外の冷気が伝わってくる表面で冷やされると、水蒸気として存在できなくなった水分が水滴となってしまうのです。つまり結露の原因は、家の内外の温度差と、空気中の水蒸気の量ということになります。
このことから結露の解決のポイントは
の2点と言えます。
結露を放置しておくとどうなる?
結露はご承知の通り正体は「水」です。冬の結露の掃除は大変なので、水なのだからそのうち乾くし、放っておいても問題ないだろうと考えてしまいがちですが、結露の放置には3つのリスクは潜んでいるのです。
① カビやダニが発生する
外との温度差で窓が結露すると、水分と埃などを栄養分に、まずはサッシのゴムパッキンなどからからカビが繁殖してしまいます。そのカビがやがて、窓枠やカーテン、さらには建物の構造までにも広がっていく恐れがあります。
ある研究では毎日結露する窓は浴室に排水溝と同等のカビが存在していることが分かっています。アンケート調査では、この結露する窓のは浴室と同じくらいカビがいるという事実に関して、94%が「知らない」「聞いたことがある程度」で、さらに75%もの人が結露対策はしていないということがわかりました。
② アレルギーや肺炎の原因となる
窓だけではなく、壁中でも結露は発生します。結露が発生するとカビが繁殖しそれを餌にダニも発生します。
カビの胞子やダニの糞や死骸は室内の空気中の漂い、ハウスダストとなって健康被害を起こすことが知られています。カビはVOC(揮発性有機化合物)を発生することも知れらている上、カビによって発生するマイコトキシンは肝臓や腎臓に悪影響を及ぼします。カビだらけの部屋には誰しも暮らしたくありませし、カビ臭い状態も私たちは本能的に避けます。健康を害する危険を私たちは本能的に知っているからでしょう。
③ 金属が錆びてしまう
結露はアルミサッシの枠や鍵、ネジなどの部分を錆びさせてしまう恐れがあります。建材の劣化を進行させ、見た目だけでなく窓の開閉などで不具合が発生する原因にもなります。
結露しやすい部屋
結露しやすい部屋とは湿気がこもりやすい部屋です。
リビング
家族が集まるリビングは暖房が効き、水蒸気を含みやすい場所です。集まった家族の呼吸から出る水分、調理などから出る水分、ストーブの上にやかんなどを置き加湿している場合などはさらに結露が発生しやすくなります。
洗濯物を干している部屋
洗濯物から発生する大量の水蒸気により結露が発生しやすい場所です。
脱衣所
お風呂からの湯気が冷やされて結露が発生しやすい場所です。
寝室
就寝中の汗や呼吸によって寝室は湿度が高くなりやすくなります。特に小さい子供がいる家庭において、数人で1つの部屋で寝る場合など、その傾向は強くなります。
断熱と換気に配慮された最近の住宅でもこのような原因で結露が発生する場合もあります。
湿気がたまる場所
部屋ではありませんが、クローゼットや家具の後ろ、玄関ドア周囲など湿気がたまりやすい部分では、窓だけでなく壁などに結露が発生する可能性が高くなります。
誰でもできる結露防止のアイデア5選
では、どのような対策をすれば少しでも結露を防ぐことができるのでしょうか?
① こまめに換気をする
すでに結露しやすい家に住んでいる場合の一番の対策は、換気を心がけることです。
湿気が溜まったままにしないことや、定期的に内外に起こる温度差を解消しながら結露が発生しやすい状況を回避することが大切です。
具体的には
●換気扇をまわす
●2時間に1回、5分程度窓を開ける
●週1回はクローゼットなどの湿気が溜まりやすい場所の空気を動かす
●扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる
これらのことを心がけてみましょう。
② 冬は室温を20℃に
結露の原因は温度差と述べました。冬場は寒くて必要以上に部屋を暖めてしまい、外との温度差を大きくしてしまいがちです。その差が大きくなり過ぎないようせめて室温は20℃程度を保つようにしましょう。
室温20℃で湿度が60%の場合、その水蒸気は温度が12℃以下になれば結露として現れ始めます。家の湿度は40~60%が理想です、温度と湿度を調整しながら結露が起こりにくい状況にしましょう。
③窓付近に除湿器を置く
理想の湿度といっても常に湿度に気を遣うのも大変です。もし除湿器をお持ちなら、結露しやすい窓際などに置くことで窓付近の湿度を下げる工夫をすることもできます。
④ 窓の近くに水槽や植物を置かない
水槽とくにエアレーションをしている水槽などは水槽内の水が蒸発して湿度を高めてします。また植物は蒸散作用で水蒸気を放出していますので結露しやすい窓の近くに置くことを避けるだけで結露防止を期待できます。
⑤ 結露防止スプレーを吹き付ける
窓に結露がつきにくくする方法として結露防止スプレーというものがあります。これはガラス面に膜をつくり撥水効果で水滴をつきにくく、垂れにくくする対策です。また商品の中には高分子ポリマーを配合し、おむつが水を吸水するように、撥水した水分を一時的に吸収する働きのあるスプレーも販売されています。
/家庭で簡単に作れるの結露防止スプレー
≪材料≫
・スプレーボトル
・台所用中性洗剤10ml
・水100ml
≪使い方≫
① 台所用中性洗剤tp水をスプレーボトルに入れる
② 窓の汚れを拭き取る
③ スプレーを窓に吹きかけ乾いた布で塗る
④ 乾燥させる
正しい結露対策まとめ
不快な冬の結露、手軽な対策は実施して健康に被害が出ないよう予防しましょう。